一般内科
内科(一般内科)は成人(中高生以上)の健康上のすべての問題や症状、疾患を取り扱います。つまり、幅広く医療を扱う最初の窓口です。
最初から専門性の高い疾患だと分かっている場合を除き、一般内科は様々な症状、疾患に対し初期対応・診療を行います。従って、風邪や咽頭炎、腹痛、下痢、不眠といったよくある問題から胸痛、動悸、息切れ、倦怠感、頭痛、食思不振、浮腫(むくみ)、肥満、痩せ、鼻水、かゆみ、皮疹といった原因をすぐには割り出しにくい症状まであらゆる症状を有する患者さんの診察や検査、治療を行います。こうした症状を呈する疾患の中には、軽い病気もあれば極めて重篤であったり、緊急を要する疾患までいろいろあります。また、急性疾患もあれば慢性疾患もあります。
上の図をご覧ください。急性・慢性、軽症・重症をはっきり区別できない場合もありますが、理解しやすいようシンプルにご説明します。
- 上図①:風邪や急性咽頭炎、一時的な腹痛(急性胃腸炎など)がこれに相当します。一般内科で診断をして治療方針を決め投薬をすれば大抵は問題を解決できます。もっとも、軽症のように見えても実は病状が重かったり悪化していくケースもあるので注意が必要です。
- 上図②:重症の急性疾患としては、急性心筋梗塞、大動脈瘤破裂、肺梗塞、くも膜下出血、脳梗塞、脳出血、急性膵炎などが挙げられます。こうした疾患以外にも重篤な疾患はありますが、迅速に診断もしくは疑いをもってすぐ急性期病院に紹介する必要があります。
- 上図③:軽症の高血圧や糖尿病、高尿酸血症、高コレステロール血症、腎炎、花粉症、便秘症、習慣性頭痛、骨粗しょう症などがこれにあたります。これらのほとんどはいわゆる生活習慣病や罹患者の多い病気です。もちろん、それぞれ中等症以上の重い病態の患者さんもいますが、いずれも適切な治療を受けてデータを改善させ、病状が進行しないよう定期的に通院して治療を受ける必要があります。適切な治療を受けていても悪化した場合には病院に紹介しなければなりません。例えば、慢性腎臓病(慢性腎不全)が徐々に進行し腎機能が極端に悪化すれば、透析を始める必要があるため透析ができる病院に紹介します。
- 上図④:高血圧や糖尿病、慢性腎臓病は悪化すると生命に関わりかねない状況になることがあります。通常、うっ血性心不全や肺気腫は慢性疾患ですが、進行すると危険性が増してきます。悪性腫瘍が進行した場合も重症と言えます。こうした重症の慢性疾患の場合、入院が必要となったり、精査・治療を行った病院とかかりつけ医が連携して対処したりする必要が生じます。
一般内科の役割をわかりやすくする為、①~④の4つのパターンに分けて説明しました。実際には、すべての病気を単純に急性、慢性および軽症、重症で区別できないわけですが、それぞれのパターンにおいて一般内科医が果たすべき役割をご理解いただけたと思います。
多くの患者さんは軽症の日常的疾患、例えば風邪などを除き、上の4つのどのパターンなのか、どういう病態なのか、どういう病気なのか、よく分からない場合がほとんどだと思います。そこで、当院では、それぞれの患者さんがどういう病気でどのパターンに当てはまるかを考えていきます。もちろん、容易に診断したり病態を見極めたりできない場合もあり、その場合はMRIやCTその他の高度医療機器を有する大きな病院に検査を依頼したり紹介したりして判断します。
いずれにしても、様々な症状、疾患に対して最初に向き合い、判断をするのが一般内科です。かかりつけ医がそのまま経過観察したり治療したほうがいい場合はそのまま診療を継続しますし、大病院に任せたり、入院してもらったほうがいい場合には紹介の手続きを取ります。
上に述べた診療内容は、ひと言でいうと「プライマリーケア」とも呼ばれています。つまり、「地域の患者さんの身近にあって何でも相談にのってくれる総合的な医療」と解釈できます。既にお気づきだと思いますが、まさにあらゆる病気、病状、症状が対象となりますが、一般内科でよく扱う問題を列挙しておきます。
プライマリーケアの対象となるもの
- 腎疾患、高血圧、糖尿病、高脂血症、高尿酸血症(痛風)、循環器疾患、メタボリックシンドローム、胃腸病、逆流性食道炎、肝臓病、内分泌/代謝疾患、呼吸器疾患、膠原病、アレルギー疾患(花粉症、接触性皮膚炎、蕁麻疹 等)、脱水症、熱中症、肥満、貧血、食欲不振(体重減少)、単純ヘルペス、帯状疱疹 等
- その他の日常的疾患(風邪、咽頭炎、不眠症、筋肉痛、こむらがえり、頭痛、膀胱炎、頻尿、白癬症 [水虫] 等)
- 中高年の健康管理・アドバイス
- 健康診断、予防接種
- 栄養管理
以上、内科の窓口として当院ではありとあらゆる疾患を診療します。言い換えると、すべての診療の最初の窓口となります。
当院では、地元地域をはじめとした多くの皆様の健康を護る為、どんな症状、問題にもかかりつけ医として、誠心誠意診療に努めますので、病気や健康について何でもお気軽にご相談ください。
院長が病態を判断し丁寧かつ分かりやすく説明致します。